事実は小説よりも奇なりといいます。
喜劇王・チャップリンは『人生はアップで見ると悲劇だがロングショットではコメディだ』といったといいます。つい、そんな事を強く感じたのが初代の内閣官房内閣安全保障室長を勤めた佐々さん(2012年1月19日 (木)日本の警察に詳細)と高校歴史教科書問題で華北に進出⇒侵略との記述はなかったと証明した渡部昇一さん(2009年3月12日 (木)サンデープロジェクトをみて⑭に詳細)の対談 「国家の実力」 という本でした。
菅・仙石コンビといえば尖閣問題ですが尖閣問題も東日本大震災も時代が人を呼ぶのか、人が時代を呼ぶものなのかと考えさせられます。
“菅政権とは”と問われたら私は迷ず
「伊達直人(タイガーマスク)は施設にランドセルを送る。菅直人はランドセール(売国奴)する」といいますね。
下記のような件があります。
40年前から進歩していない学生運動政権
渡辺 彼らは学生運動以来、あんまり進歩していないんじゃないかと思う。進歩しないままに政権をとってしまったから、それでいいと思っている。
佐々 進歩していないことを如実に表したのが福島第一原発の危機管理です。電源が失われて冷却装置が使えず、原子炉が過熱してきたから早急に注水をして冷やさなくてはいけない、と。そして誰でも放水という事を考えます。問題はその手順の選択の優先順位なんです。あそこで最初に警視庁第一機動隊の高圧放水車を持ってきたでしょう。あれを聞いたとき なんという古い知識なんだろうと思いました。 先生は経験者だから御存知でしょうけれど、学生運動が燃え上がっていた昭和四十三の暮れに放水車を予備費でなんとかお願いしますと大蔵省に陳情したんです。それで新鋭の高圧放水車を2~3台調達して東大の安田講堂攻めをやった。ところがベニア板で窓をふさいであって、放水しても跳ね返されちゃう。あれは城攻めにはあまり役に立たなかったんです。その代わり水兵に操作して少し加減した水圧デモ達の足下を狙って打つとたちまちひっくり返る。きっと菅さんも仙石さんもなぎ倒された経験があるんじゃないでしょうか(笑)その時の記憶があるからか、いきなり警視庁第一機動隊の高圧放水車を指名してきた あの人たちの記憶は昭和四十四年一月でとまっているんです。
渡辺 面白い(笑)。当事者だけが知る話ですね。
佐々 最初に聞いたときは吹き出しちゃいましたよ。それに高圧放水車の射程は水水平で百メートルだし、あんな放射性物質が満ちているところへ防護衣もなしに近寄れたものじゃない。事実、見事に失敗しました。私は「警視庁第一機動隊の無念は察するにあまりある」とある本に書いたんですけどね。装備・機材もなしで、できないことをやらされたんだからね。政府首脳は記憶が停止していたがために警視庁第一機動隊を過大評価したんです。
渡辺 学生運動の時代の記憶で国の政治をやられたんじゃたまったものではないですね。
佐々 それから次に自衛隊のヘリコプターが水をいれた容器を積んで、原発上空から水を投下したでしょう。あれも私たちが安田講堂に対してとった戦術です。自衛隊は随分断ったらしいけれど駄目なんですよ。安田講堂の時は放水車では射程がたりなくて屋上に水が届かなかった。彼らは平気で石やら火炎瓶を投げてきましたからね。ならば上から水をかけて催涙ガスを落としたやろうというのでヘリコプターで行ったわけです。ところが失敗しました。ヘリコプターのローターが強烈な風を起こしているから水をまいても正確に屋根には落ちない。それどころか地上で見守っていた警察官たちに降りかかってきた。おかげで私たちも催涙ガスの粉から水からかけられて大変でした。一月十八日ですから寒いんですよ(笑)「俺たちに水をかけるやつがあるか!」「中止! やめやめ!」と言ってやめさせた作戦なんです。これを彼らはやったんですね。どうやら彼らはあの作戦が効果が無くて中止になったことに気付いていないようです。四十年たったいまでも。
渡辺 やられたことだけを覚えていた。佐々さんは失敗したと思っていたけれど彼らには一応効いたのでしょう。
佐々 そうなのでしょうね。彼らなりの経験則で「これだ」と思ったんでしょう。いい作戦だとね。でも、それが失敗していることを我々は知っているわけです。おまけに今回は原発上空でしょう。放射線が強かったし、ホバリングなんかできません。だから飛びながらまいたわけだけれど、水は見当違いな方向にとんでいきました。安田講堂の時は私らも困ってしまってちょうど本郷の消防署が来ていたから手伝ってくれと頼んだんです。高圧放水は彼らのほうがすごいですからね。そうしたら断られました。「うっかり手伝うと本当の火事で出動したときにホースを過激派に切れられたりするから駄目だ」と。私、本郷署長と大げんかしたのですが埒が明かないので、警察庁から消防庁に頼んで正式に命令を出してもらったんです。それで消防車にベニヤ板を張った窓に向けて高圧放水をしてもらったら、ばかっと開くんです。われわれ警察側は感心して「やっぱり消防車の威力にはかなわないな、我が高圧放水車は駄目だね」なんて言っていたんですよ。
ところが今回の原発事故の対応で、菅政権は私達が失敗した上から二つの方法を第一弾、第二弾と繰り出したわけです。 あれを見て「本卦還りか」と思わず笑ってしまったんだけど、彼らは四十年前の記憶を後生大事に覚えていたわけです。それで、やっと三号機の爆発から三日後になってハイパーレスキュー隊に応援要請をしたわけですが、実は石原慎太郎都知事は当初からハイパーレスキュー隊を派遣していたんですね。ところが官邸や原子力安全・保安員の手順が悪く、また出動途中で一号機が爆発を起こし、状況が変わったこともあり、いったん帰ってきていた。そこに海江田経産相が「速やかにやらなければ処分する」と言ったものだから慎太郎さんが激怒したわけ。「何をいってやがる。俺たちが派遣したのに使わなかったじゃないか」ってね。
結局ハイパーレスキューの後に出てきた遠距離からピンポイントで水を注入できるコンクリートポンプ車が効いたわけですが、業者は「あれをつかえばいいのに」と最初から行っていたんです。でもその情報は届かなかったわけです。要するに学生時代の経験則だけを頼りに政治を行っているんですよ。しかもそれが正しいと思っている。本当に四十年前で思考が止まってしまっているようです。
文中で石原さんが激怒したというのは↓
2011年9月16日 石原知事定例会見
http://www.youtube.com/watch?v=DAT5jEjZuSw
海江田万里前経済産業大臣のインタビュー記事について
【知事】最初に私から2つ。東京新聞の海江田(万里)前経済産業大臣のインタビューの記事だけど、この中であの野郎、とんでもないこと言っているんだ。記事読むと、「東京消防庁のハイパーレスキュー隊員に、『速やかにやらなければ処分するぞ』と言ったのは事実か?」「内輪の連絡員がいて、その中でそういう話があったのかもしれない。消防庁は何度も行って、途中で戻ってきたりした、もっと頑張ってもらいたかったという思いはある」。
何だこりゃ、一体。とんでもない話だ。消防庁の名誉のためにも言いますが、こんな嘘つきがよく大臣していられたと思う。そもそものいきさつは、ある夜、あの(福島第一原発の)爆発が起こってから、阿久津(幸彦 前内閣府大臣政務官)というのは前、私の秘書もしていた、今、民主党に行って、国会議員になって、当時は菅(直人)総理の側近中の側近だったそうだ。その男から電話かかってきて、「警察の放水車をぜひ、福島の原発に送ってもらいたい、お願いします。そのことで5分後に総理から電話かかりますから受けていただけますか」と言うから、「天下の総理大臣閣下からかかってきた電話受けないわけはないだろうに。しかし、テレビにも出ていたけれど、警察の放水車なんか持っていったって役に立たない、仰角が低くて。あんなのは、デモを追い払うためのようなもので、ハイパーレスキュー持って行かなければしようがないんじゃないか」と言ったら、よく分からない。ここら辺が事に対する知識が足りない一つの証左。
まあ、これは下っ端だ。5分後、待っていたら、菅から電話かかってきました。「依頼してもなかなか、ハイパーレスキュー隊が行ってくれないんで、事が事なだけに、危険もあるだろうけれども、躊躇(ちゅうちょ)しないで、ぜひ行ってもらいたい」と言うから、それはけしからん話だなと、東京消防庁の総監を呼びましたら、「とんでもございません」と、「今朝、内閣の筋から依頼があって、早朝出かけました」と。「約束した場で3時間、4時間待ったけれど、迎えが来ない、どこにいていいか分からない。現場は混乱していて、3時間以上待っていたけれども、どこへ連絡しても分からないというんで、仕方ないから戻ってきました」と言う。ばかな話よ、これ。
また、菅から電話かかってきたんで、事情はこうだったんで、「あなた、それ知っているの」と言ったら、「いや、全くわかりません、そうですか、ぜひ、お願いします」と言うから、次の日にきちんと連絡させて、迎えの所に行って、今度は迎えが来たらしい。それで行って、5時から放水を始めようとしたら、なかなか、現場が混乱して、すぐに放水できないんです。そしたら、「早くしろ、早くしろ」と電話が官邸からかかってきた。現場へ行ってみなければ分からないだろうから、「いや、あまり慌てるな」と、「行った限りちゃんとやるんだから、みんな水杯で出かけていっているんだ」と言って、7時頃から放水が始まった。
みんな、水杯で交わして行きました。先発隊の隊長が戻って、聞いたら、「事が事なだけに、私は、隊員たちの奥さんと子供たちにも申しわけないと思って出かけました」と。本当に水杯交わして行った。それで第二次隊が行った。第二次隊も、隊長に聞きましたら、やっている最中に、5時間か4時間放水すると、機械が焼けてきて出来ない。一旦、給水をやめたら、「ぐずぐずせずに続けてやれ」と。「それは機械の都合でできないんです」と言ったら、「言うことを聞かなかったら処分するぞ」と言われたんで、仕方なしに続けまして、機械が壊れて、1台パーになりましたと。私はそれを聞いて、激怒したんだ。それで官邸に電話して、「君に直接会いたいから」と菅に言ったら、「いや、5時から大事な会議が始まります」と。「それまでに十分間に合うから、立ち話でいいから俺の話を聞け」と。「俺は、君がそれをしないんだったら、あまりそういうことはしたくないけれど、官邸で俺は自分勝手な記者会見をするぞ」と言ったら、菅、会ったよ。5時の会議の前に。
それで、「これこれしかじかで、命がけで出かけている人間たちに、言うことを聞かなかったら、機械の都合もある、それを無視して、処分するとは何だ」と、「これ君が言ったのか、誰が言ったんだ」と言ったら、「私は知りません」と。「調べてはっきりさせろ」と言ったら、次の日に、海江田が記者会見して、にやにや笑いながら、「どうも、私が言ったことで誤解を招いて申しわけございません」と、そのとき言ったんだろ、彼。それが今になって何だよ、これは一体。「消防はぐずぐずして、何とかしないけれど、もっと頑張ってもらいたいとそういう思いで言った」と、「俺が言ったんじゃない、誰かが言った」という、今頃になって、何か知らないけれど、本当に嘘つきというか、安っぽいやつだなと思いました。
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