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2008年5月 4日 (日)

トップセールス 第4回をみて 

主人公が足繁く通っていた酒店では店主と次男坊が店のコンビニ化をめぐり対立していました。親子には次男が溺れているところを兄が助けようとして海で溺死した過去があったのですが、主人公の仲立ちで和解するというストーリーでした。

さて作中で次男は食品会社に勤めていて事業計画の中でコンビニエンスストアの展開を考える職務についていました。実家の酒店をコンビニに替えようとし父親はそれに反対していました。ある日、主人公の女性に次男が「あなたは父の酒屋に肩入れしていたようなのでお伝えしておきますが、あの土地を買い取る手筈が尽きました。父が何と言おうと店はコンビニに変えます」といいます。ドラマでは酒屋とコンビニと自動車のセールスマンの人間関係を描いているので無理なところが生じてくるのですが、この台詞には少しおかしいと思いました。

フランチャイズという制度は企業が土地と建物を買い取るのではなく契約によってソフト(ノウハウやマニュアル)を売るかわりにロイヤリティーを得るシステムです。今回で言えば酒屋が土地と建物をコンビニに変え自らも経営に参画する事になります。つまり食品会社が本社で酒屋が支店に当たります。その支店長に酒屋の店主になってもらいハードウエアは酒店、ソフトウエアは食品会社という業務提携をするのがフランチャイズの主旨ですので「土地」買い取るという事はありえないと思います。また、この当時の酒店は酒類小売販売業許可という免許制度で簡単に酒屋を営業できる時代ではありませんでした。少なくとも土地と建物を所有していなければ酒屋にはなれなかった筈です。余談ですが会社側が酒屋のコンビニ化を図ったのは、この酒を売れるという権利をそのままにパンやお菓子や新聞・雑誌などの日用品も売れるのでご用聞きに行かなくてもすむというのがキャッチフレーズだったのではないかと思います。つまり、その店と店舗を一軒一軒買い取っているのでは本末転倒で一気に店舗拡大を図る企業側の意思に反しています。

ドラマの中で「酒屋が抵当に入っている」という言葉から銀行が土地と建物を担保に融資していた事が分かります。「抵当に入っているという」と資金繰りが厳しく商売が上手くいっていないように受け取られがちですが、それは少し違います。この時代、銀行から金を借りるのはごく当然のことでしたので殆どの場合、土地と建物が抵当に入っていました。よって、そこから経営難だとは一概には言えません。つまり父親はコンビニにするつもりは全くないのですから息子がその店を買い取るというのは越権行為であり会社のオーナーならまだしも一サラリーマンにそのような権限を与える会社は現代でも存在しない筈です。仮に土地と建物を所有せず借りて酒屋を経営していたとします。息子は其処に目を付け地主と大家さんから土地と建物の権利を買い取り父親を追い出すというのならば筋は通ります。しかし一社員である次男が実家を無理矢理コンビニ化しようとする戦略に経営者側もその店にだけ特別な思いを入れ込むという事も考えられません。

その後、どういうわけか次男坊は主人公の女性の会社、みあけモータースにやってきてライバルセールスマンと話をします。その際に「コンビニの入る道は狭く跳ね上げ式のドアがいいと思う」というセールスマンの話に大きく頷くのですが、これもおかしいと思います。何故ならコンビニは車でやってきて日常品を買うという商売なので大通りに面した場所が立地条件の筈です。ドラマですのでセールスマンとその次男坊との関係を密接にする為に必要な設定だったと思うのですが、その辺は明確にしておく必要性があるのではないでしょうか。

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投稿: つき指 | 2008年5月 4日 (日) 22時54分

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