« 五月までに | トップページ | 逆転の発想 »

2017年4月 5日 (水)

桜の花

 花見といえば桜のことで日本人は桜が好きである。梅もいいがやはり桜ファンが多い。
老中松平定信の邸には142種の桜があったというから相当の桜マニアであった。菅原道真が九州太宰府に流される際、庭の梅の木を見ながら「東風吹けば、匂いおこせよ梅の花、主なきとも春を忘るな」と詠んだ。やはり敗退のときは梅であろうか、外国人は桜も梅も綺麗だとは思うだろうが日本人は桜や梅に人を重ねてみる。
 日本の物語り絵巻といえば、その一頁は元禄忠臣蔵である。浅野内匠頭が切腹するとき、桜の季節の中で腹を斬った。
「風さそう花よりもなお我はまた 春の名残をいかにとやせん」やはりこの時の花とは桜だろう。そして赤穂浪士の仇討ちの日は雪が降った。桜で始まり雪で終わる。これも日本人の情緒を誘う。
 桜咲くといえば学校とか就職に合格の電報文、暗号のようなところがある。桜散るというと、死をも連想させる。どうも桜は生きている。だがまもなく桜吹雪となり風に舞い倒れていくという日本の生死一如の人生観死生観、ものの哀れを感じる。人生を表徴、象徴し同期の桜ともいう。いつか兵士達は靖国で逢おうを合い言葉にした。
 それは靖国の桜の下で酒を飲み交わそうという意味であった。江戸時代の国学者、本居宣長は「敷島(日本のこと)の大和心を人、問はば朝日ににほふ山桜花」
 日本の心は朝日に照り映える山桜の花のようなものだと詠んだ。西洋文明は常に自然と対立するように聳えたってきた。だから西洋の城、シャトーは天を突き刺すような建物である。比し日本は自然に如何に溶け込み共存するかで自然に逆らわない。
 嬉しきことと悲しきとも不離一体で楽しいときは皆で笑い、悲しいときは一人泣いた。花の命は短くて桜前線で南から北に桜がリレーのように継続していく、桜の駅伝リレー、好きかな日本、よくぞ日本に生まれけり、だがしかしまぁ、こんないい季節に以前の人なら「なんで花粉症なのよ」とでもいうだろう。昔は花粉症、なかったんかね。

人気ブログランキングへ 

|

« 五月までに | トップページ | 逆転の発想 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 五月までに | トップページ | 逆転の発想 »